2024.10.13障がい
私は、大学生時代とちょっとだけの留学期間以外は、ずっと香川県の観音寺市で生活をしています。 怪我をした後、会社を立ち上げようか考えている時、こんな事を聞いたことがあります。 「四国の福祉は遅れている、香川県は遅れている、香川県の西の方は福祉施設も少なく遅れている」 ということは、日本一福祉が遅れてしまっている地域?と思ってしまい、残念で悔しい思いを経験しました。 だから私は、事業者として、例えばヘルパーのサービスや働く場所のサポート、そして住みやすい地域を作ることを目指し始めました。
いきなりまちづくりを考えたわけではありませんが、何年もかけて福祉の力「で」まちが充実していけばいいなと考え出しました。 そして勉強しました..すると、「福祉のまちづくりをする」ことと「福祉でまちづくりをする」ことは、言葉のニュアンスや目指す方向性に違いがあることに気が付きました。
以下にその違いを明確にし、それぞれに対して具体的な例を挙げながら、詳しく説明します。 ただし、私は「福祉「で」まちづくり」をすることを実践しています
「福祉のまちづくりをする」という表現は、福祉がまちづくりの主要な目的や軸となることを意味します。 つまり、ここでの「福祉」は、福祉制度や社会福祉の概念を基盤としており、主に高齢者や挑壁者、子供や弱者に配慮した環境整備やサービスの充実が強調されます。 そして、まちづくりの中で、福祉的な側面を意識し、社会的な弱者が安心して暮らせるまちを作ることを目指します。
まず具体的な例としては、バリアフリーのインフラ整備が挙げられます。 例えば、エレベーターの設置や、歩道の段差をなくす、公共施設の出入り口にスロープを設置することなどが「福祉のまちづくり」の典型的な取り組みです。 また、地域に福祉施設を設置したり、地域の中で介護サービスや医療サービスの提供を強化することも含まれます。
そして、高齢化社会が進む中で、特に日本のような高齢者が多い地域では、こうした「福祉のまちづくり」が求められています。 地方自治体や政府が主体となり、高齢者が移動しやすい、安心して住むことができる環境を整えることで、彼らの生活の質を向上させることが可能になります。 また、子育て世代に対する支援として、保育所や子供の遊び場を整備することも、福祉のまちづくりの一環といえます。 これらの取り組みは、特定のニーズに応じたまちづくりを通じて、住民一人ひとりが暮らしやすい社会を目指すものです。
一方、「福祉でまちづくりをする」という表現は、福祉をツールとして用い、地域全体の活性化や持続可能なコミュニティの構築を目指すことを指します。 ここでの福祉は、単なる福祉サービスの提供やインフラ整備に留まらず、地域の人々が協力し合い、支え合いながら共に成長する社会づくりの一環として捉えられます。 つまり、福祉的な支援や仕組みを通じて、住民全体が関与する「まちづくり」を実現することを意味します。
まず、具体的な例としては、地域のコミュニティを活用した高齢者の見守り活動や、挑壁者が地域の中で働ける環境を整備することが挙げられます。 例えば、地域の高齢者を対象にした定期的な見守り活動や、挑壁者が参加できる地域のイベントや作業所を設置し、生活できる環境を提供することは、福祉を通じたまちづくりの一環です。 (私たちラーフが行うヘルパー事業や就労支援事業、ふれあい夜市、子供のイベント等)
また、地域住民が自発的に協力し合って福祉活動を展開する事例も多くあります。 例えば、子供から高齢者までが参加できる世代間交流の場を設けたり、孤立した高齢者を地域で支えるネットワークを構築することも、福祉を基盤としたまちづくりです。 このような活動を通じて、地域住民同士のつながりが深まり、地域全体が一体となって活性化する効果が期待できます。
さらに、地域資源を活用した福祉サービスを提供することも「福祉でまちづくりをする」例の一つです。 たとえば、地域の特産品を生かした就労支援や、農村部における高齢者向けの体験農業など、地域の資源を活用することで、福祉と経済活動を両立させる取り組みがあります。 これにより、地域の活力が高まり、住民の生活の質が向上するだけでなく、持続可能な地域社会が形成されるのです。
「福祉のまちづくりをする」と「福祉でまちづくりをする」の違いは、福祉が「目的」か「手段」かという点にあります。 「福祉のまちづくり」は、福祉そのものが目標であり、特定のニーズに対応したまちづくりが中心となります。 一方で、「福祉でまちづくりをする」は、福祉があくまで手段であり、福祉を通じて地域全体の活性化や持続可能なまちづくりを実現することを目指しています。
たとえば、「福祉のまちづくり」では、バリアフリーや介護サービスの充実といったインフラや制度を整備することに力が入れられますが、「福祉でまちづくり」をする場合は、福祉活動を通じて地域住民同士が協力し合い、地域のつながりを強化していく点が強調されます。
最終的に、どちらも住民の生活の質を向上させることを目指していますが、アプローチや視点が異なるため、同じ福祉を基盤としながらも異なる形でのまちづくりが展開されます。 「福祉のまちづくり」は、特定の福祉ニーズに対応するインフラ整備や制度の導入に注力し、「福祉でまちづくり」は、住民が主体となって福祉的な活動を展開し、地域全体の持続可能な発展を図ることを重視するのです。
私はこれまでも、小さくても誰もが参加できるイベント作りを意識してコンテンツを作って行きました。 つまり、「福祉でまちづくり」をすることを意識して活動しています。 当たり前に誰もが参加できるかどうかを考えて、イベントだけでなく、生活や仕事をして行きたいものですね!そうすると福祉でまちが作られて行きます!